2008/10/24

点と線 / 松本 清張・著

★『新潮文庫の100冊』読破チャレンジの5冊目です。
  こちらも、『火車 』に続き、読むのは2回目なのですが・・・、またしても、一切、内容を覚えてなく、新鮮な気持ちで読むことができました。
  が、・・・。
  私の脳みそを疑う切なさもあります・・。
  昭和33年の作品で、私が生まれる何年も前の小説なのですが、緊迫感と舞台の様子が目に浮かぶ、さすが名作の小説でした。

★九州で起きた、ある心中と思われる二人の男女の死体が出発点です。

★片方の男性が、ある省庁の役人だったことから、汚職問題を匂わせ、ある人物が容疑者として浮かんでくるのですが、容疑者のアリバイは完璧だったのです。
★キーワードになっているのは、『時刻表』です。
 容疑者の完璧なアリバイを、『時刻表』が崩していくのです。

★私、自分で言うのもなんですが、都会生まれ、都会育ちなので、時刻表のお世話になたことが無く・・・、社会人になって、東京へでる回数が増えても、最近はネットで最短距離が検索できてしまうので、今、目の前にその時刻表があっても、読み方する分からない、悲しい状態です。

★しかし、この昭和30年代当時にとって、時刻表とは、なくてはならないもんだったんだなぁと本を読みながら思いました。
 また、この時刻表に詳しいのは“男性”という、先入観で読んでいたのですが、じつは、そこに女性が絡んでくるんです。
 実は、分刻みの緻密な計算は男性よりも、女性のほうが得意ではないかと思わせるその設定が、この『点と線』を面白くしています。

★この『点と線』。
 ビートたけしが主演でドラマ化 されました。
 見ようと思っていて見れなかったのですが、DVDが出ているらいしので、見てみようかなぁと思っています。
 見たら、またここで紹介したいと思います。




10月 24, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2008/10/19

火車 / 宮部みゆき・著

★8月下旬からコツコツと始めた『新潮文庫の100冊を読んで見よう』活動の4冊目です。
  宮部みゆきは好きなので、この『火車 』を読むのは、2回目なんですが、悲しいことに、前回読んだはずの内容の記憶が全く無く・・・(ーー;)
  本の発行年月日から想像するに、大体10年程前に読んでいたようなんですが、今回、2回目を読んでみて、内容を全く忘れてしまった理由が分かったような気がしました。

★この本、カード破産や、サラ金の多重債務の末に、悲しい人生を送ることになってしまった人たちについて描かれているのですが、10年前、社会人になりたての私には、その多重債務だの、債権者だの、債務者だの、その人たちの気持ちだのが理解できなかったために、この本の内容についても、ちゃんと理解していなかったんだと思いました。

★そして、十年経った今、この本を読んでいて、主人公たちの気持ちがぐっと来ました。
  途中、何回か泣きそうになったことも…。

★この『火車 』には、借金の犠牲になった二人の女性がでてきます。
  カード破産になった人と、多重債務で、一家離散になってしまった家族の娘。

★一見、何のつながりもの無い二人がある事件の被害者と加害者になるのです。
  当然、気の毒なのは被害者で、悪いのは加害者なのですが、その加害者にも同情すべき点がいくつかあって、完全な悪者と思えない。
  じゃぁ、何が悪いのかと言えば、この国の金貸し、ローンなどに対する金融政策にあるのではないかと思ったんです。

★その金融政策に詳しいわけではないので、あまり突っ込んだ話はできないし、この『火車』が書かれた当時と、現在では、日本の金融政策も変わっているので、事情が違うとは思うのですが、あまりにも簡単に高利貸しからお金を借りることができるシステムっておかしいでしょう?って話なんですよ。
  例えばね、ある金属でできた製品があって、「使い方を間違えると体に刺さって、場所が悪ければ指を一本失うこともある」なんてことがあったとすると、PL法とかで、使用上の注意について、うるさいぐらいに消費者に分かりやすく表示しないといけない法律があるじゃないですか。

★それに比べて、この高利貸しって、この金額を今借りると、1年後には、これだけ膨れ上がって、こんなに大変になるという説明を債務者に対してどれだけ徹底して行っているんだろうなぁと思うのですよ。
  そこがあまり徹底されていないから、安易にお金を借りる人が急増したので、『自己破産』という制度を作ったのだけれども、その『自己破産』についても、当然、債権者が詳しく説明するはずもなく、『自己破産』の仕方を知らない人は、日々借金苦が増して、最終的には自殺する人が出てくるという仕組みになっているんですよね。
  この本を読んでいて、その仕組みが良く分かって、弱者に優しくない国だなぁと思ったんです。

★つまり、身の回りにある製品や、「蒟蒻畑」を食べて死んでしまうということについて、製造元に対し、厳しくすることも必要だけれども、被害者の数や、自殺者の数から言ったら、この高利貸しからの借金苦の方が遥かに数が多く、そのことに対し、もっと親切なアナウンスがあるべきじゃないかと、もっと分かりやすい救済策があるべきだと思ったんですよ。

★偶然にも、今、世の中は、“世界的経済不況”に入っていて、日本は、他の国に比べてまだ余裕があるなんて言っているけれども、実際問題、倒産している企業がたくさんあって、その中には、家族を養っていかなければいけない人もいれば、家や車のローンを払わなくてはいけない人も大勢いて、銀行が貸し渋りなんて始めたら、その人たちは、高利貸しに頼らなければならなくなってしまい、挙句の果てには借金地獄が大勢でてくるような気配さえ感じるのですよ。

★でも、高利貸しが高い割合で日本の経済を支えている事実があって、国もそのシステムを変えろと強くは出れない情けない一面もあり、運悪く借金苦に陥ってしまった人たちを救える手立ては無いような後味の悪さを感じました。

★小説のラスト、事件が解決したような、しないような余韻を残して終わっているのですが、それは、宮部みゆきの加害者に対する優しさではないかと思うのです。

10月 19, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/10/06

十五少年漂流記 / ヴェルヌ・著

★以前からここで書いているように、現在、『新潮文庫の100冊』にチャレンジしているため、この十五少年漂流記のような小学校高学年から中学生向け推薦図書のような本も読んでみています。

★いや、子供向けと思ってばかにできないのですよ。
かなり学ぶことも多かったっす。
★内容については、詳しく説明する必要もないかもしれないですが、大人が少年たちを船に乗せて船旅をする予定が、なぜか、十五人の子供たちを乗せたところで、船が出帆してしまい、さらに、船が嵐に遭って無人島に漂着し、そこから少年たちの冒険が始まるというお話です。

★子供たちの間で、対立があったり、喧嘩もするけれど、お互い助け合いながら成長していくのです。
★個人的には、あまりにも純真で、正義感たっぷりの子供たちに物足りなさを感じることもあります。
  子供って美しいだけじゃないところもあるじゃないですか。
  私はあえて、そこの闇の部分を覗きたいと思う人間なので。
★この本を読みながら思い出したのは、今、TBSで深夜に放送しているアメリカのドラマLOSTです。

★こちらは、人種も年齢も様々なので、ドラマ展開も全く違いますが、遭難した飛行機が無人島に漂着したり、リーダー格となる人間とそれに反旗を翻す人間がいたり、島にはなぞが多かったり、敵となる人たちが攻めてきたりと、似ている部分も多々ありました。
★最近、ネタ不足が深刻なハリウッドでは、なるほど、こういう古典をアレンジすることもあるんだなぁと思ったんです。

★まぁ、LOSTについては、近々ここでも紹介するつもりなんですけど、様々な人種と世代の人間が登場し、交錯するのですが、その微妙な人種間の感情のズレとかも含めて、複雑な人間関係を楽しんでいます。
  個人的に群像劇が好きなので。
  超オススメというワケでもないですが、なかなか面白いドラマだと思います。

★いやいや、これは、『十五少年漂流記』でしたね。
 私にとって、一番の収穫は、マゼラン海峡の正しい位置を知ったことですが(^^;)、欧米の人たちが、アジアやアフリカについて、まだ良く知らない時代、無人島というのは、未知との遭遇であり、十代の少年たちにとっては、勇気と友情を試される試練であり、冒険だったことが良く分かりました。
 現代の日本や欧米のひ弱な十代の少年たちには、到底耐えられないであろう冒険です。
 私も、冒険をしている気分になって楽しむことができました。
 たまには、こういう古典も良いですね。


10月 6, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/09/20

ボクの音楽武者修行 / 小澤 征爾・著

★先月から密かに(ここ言ったら密かではないけれど・・・)始めた『新潮文庫の100冊読破計画』。
  第2冊目は、この『ボクの音楽武者修行』です。

★筆者は、あの小沢征爾です。

★若かりし小沢征爾による音楽修行当時のエッセイです。

★もちろん、文章を書くプロではないので、文章が上手いとか、人をひきつける文体とかそういう「読ませる文章」ではありませんが、読んでいるうちに、彼の世界にドンドン引き込まれていきます。

★引き込まれているのは、彼の文章というよりも、彼の音楽に対する想いです。

★文章を読んでいるだけで、ただ、本当に音楽が好きで、音楽に向かって、指揮をする、指揮をする技術を学ぶということに対して、ガムシャラにぶつかっていっている姿が伝わってくるのです。

★必死になって棒を振っているうちに、フランスのコンクールで優勝し、 演奏会に呼ばれるようになり、ニューヨークフィルの副指揮官になるまでが描かれています。

★つくづくね、好きなことにマッシグラって大事なことだなぁと思うのです。
 まぁ、凡人がガムシャラになったところで、小沢征爾になれないのは分かっていますが、上手くいかないときも、失敗するときだってあって、それでも、まだガムシャラでいたら、いつかは、何かしらの成果が出るのではないかと、実感したのです。

★また、この本に出てくる、彼の周りの人たちもすごい。
 カラヤンに、バーンスタインなど、クラシックに疎い私だって、知っているような名前が出てくるのですよ。

★中でも、小沢征爾が、バーンスタインに指揮を学んでいるとき、彼と一緒に『ウェストサイド・ストーリー』のワールドプレミアに参加した!なんて出来事もあって、一緒にレッドカーペットを歩いたというのだから、かなり驚愕でした。
 そんな小沢征爾の素晴らしさの半分も知らない自分が恥ずかしく、また、彼が辿ってきた歴史のようなものも感じるのです。

★今から半世紀ぐらい前に書かれたエッセイではありますが、当時の人たちが音楽を学ぶためにどれだけ努力をしたか、を知る良いきっかけになると思うし、自分が仕事や好きなことに対し、どれだけガムシャラになっているのかを考え直す良い機会になる本だと思います。

9月 20, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/09/19

重力ピエロ / 伊坂 幸太郎・著

★私には密かな計画があります。
  毎年、夏休みなると本屋の文庫コーナーに登場する『新潮文庫の100冊』。
 これを1年かけて読破してみようというものです。
 中には読んだことがある本も何冊かあって、その中でも、ここ1~2年に読んだものは除くとして、読んでからしばらく経ったものは久しぶりに再読してみようと。
 年が経ってから読んだら、感想も違っているんじゃないか、なんて楽しみもあります。

★この『重力ピエロ』は、その記念すべき1冊目です。

★恥ずかしながら、このベストセラー作家の伊坂幸太郎さん、存在すら知らなかったです。

★ね、早速、この試みが吉と出ているじゃないですか。

★お話は、ある家族についての物語です。
  父と母と兄と弟の4人家族。
  母を早くに亡くし、父は癌で闘病中。
兄は遺伝子研究所で働き、弟は、母がレイプされたときにできた子供だったのです。

★なんか、あらすじだけでも重そうな感じがしますが、そこをサラッと描いてしまっているところが、この本の素晴らしさです。

★とにかく、登場人物が、皆、魅力的です。
 母親のつらい過去を背負って生まれてきた美男子の春くんも、ちょっとぼんやりしているけれど、いつも家族を思いやる兄の泉水くんも、いつもユーモアを忘れない父も。
  他の家族よりも、つらい思いをたくさんしてきているのに、それでも前向きに生きている家族の姿に感動しました。

★とくに、弟の春くんには、惚れそうになりました。

★そして、今更ではあるんですけど、レイプという犯罪。
 確かに、日本では、まだまだ軽く見られているんじゃないかと痛感しました。
 今では、光市母子殺人事件があったから、その罪の重さについて、再認識しようとしていますが、レイプにあった女性も、そのとき芽生えた命も軽く見てはいけないし、いろいろな思いを背負う彼らの存在を忘れてはいけないですよね。

★『重力ピエロ』とは、とても変わったタイトルですが、主人公の泉水くんが、幼い頃、親に連れられサーカスを見に行ったとき、ピエロが重力に逆らうかのように、笑いながら空中ブランコをしていたのを、いつか落ちるのではないかとドキドキしながら見ていたことからきています。

★それは、常に“絶対的なもの”に挑戦している春くんを見ながら、ドキドキして見ている、見守っている泉水くんの姿がたぶります。
 そんな二人の姿を見ながら、「血は半分しかつながっていない」といいながら、彼らが強い絆でつながっているのが伝わってきました。
その“血”もまた、人間にとっては“絶対的なもの”ですが、そこに挑戦し続けるからこそ、私は、春くんに惚れそうになったんだと思います。

9月 19, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008/09/12

つっこみ力 / パオロ・マッツァリーノ・著

★発売当初から話題だった自称イタリア人著者による、この『つっこみ力』、ただ急に読みたくなって、本棚の中で眠っていたのを引っ張り出して読みました。
主に経済の分野で使われる難しい言葉や話題に対し、“愛情をもってやさしくつっこみ”を入れることで面白く、分かりやすくしてくれている本です。
★なるほど、目からウロコ!と思うこともあり、電車やバスの中で読んでいて、思わず噴出しそうになって困ったことも多々ありました。

★私のように、政治や経済に対する素人には、こういう分かりやすい言葉で解説してくれる本って、本当にありがいのです。

★いまさら、恥ずかしくて聞けないことってあるじゃぁないですか。
★ただ、この本のラストに向かって、著者の本音が見え隠れしてくると、「これは説教か??」と思うこともしばしばあって、ちょっとついていけなくなってしまったところもあったので、そこはちょっと残念でした。

★でも、この本に掲載されている資料やデータ量がすごいのですが、どれだけ時間をかけて調べたデータなのかなぁ・・・と思うと、その「つっこみ力」を書き上げる情熱を感じます。

★さすがイタリア人(??)、好きなことへの情熱は誰にも負けませんね。

★とても気軽に読めるので、軽めのビジネス本として読むのにオススメです。

9月 12, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/09/04

差がつく読書 / 樋口 祐一・著

★最近、個人的に読書がアツイんです。
  無性に本が読みたい。
  寝る前、ちょっと疲れた時、気分転換したい時、本を広げて読んでいます。
  疲れが取れて安からな眠り(え??)につけるので、ちょっとした精神安定剤になっています。
  そんな私にピッタリの題名だったので、迷わず手にとって読んでみました。

★本を読むことが大好きな著者が効率的な本の読み方と楽しみ方について書いてある本です。

★読書することを愛している人なんだなぁということが伝わってくる本です。

★それは、私のように、本当に趣味だけで読書をしている人間には、とてもかなわない愛情です。

★本当に楽しんで読書をしていたんだろうか・・・と思うこともしばしばでした。

★それ以外にも、目からウロコの話しが多々ありました。

★例えば、感想文の書き方指南では、ブログで本の感想を書く時の参考になりましたし、本を読み終わった後の楽しみ方については、今後の私の読後感が明らかに変わるようなことが書いてありました。

★今までは、「次は何を読もうかな…」と、題名や紹介文から本の内容をイメージしながら選んでいる時に、楽しみのピークがきていたような部分もあったのですが、今後は、読後にどんな世界が見えるかが楽しみなってきました。

★時々、著者の思い入れについていけないこともありましたが、私の今後の読書生活を大きく変える本だと思います。

9月 4, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/09/01

色の秘密 / 野村 順一・著

★秘密ってなんか素敵な響きよね。
  神秘的な女の人って憧れです~。
★“デザイナー”なんて言葉がついている仕事をしているくせに、色についてちゃんと考えたことが無かったのです。

★そこで、この本を知り、少しは勉強しておかなくては・・・と焦りにも近い気持ちで読み始めました。

★この場合の秘密は、色がどんなに神秘的かってことではなく、まぁ、場合によってはそうかもしれないけど、人が無意識のうちに目にしている色について、それぞれどんな働きや効果があるかについて語られています。
★ほ、ほぉ~、なるほどと思うことあり、これは仕事で使おうと思うことありで大いに勉強になりました。
 一つ一つの色に、しっかりと意味があるんですね。

★ただ、著者が亡くなっている方だけあって、ちょっと古いなぁ・・・と思うこともしばしばでした。
 でも、ベーシックな部分に新しいも古いも無いので、基礎固めにはピッタリだと思います。

★色遣いというのは、どんな分野にとっても、とても大事だとういうことがよく分かりました。
 私は、色を使う仕事をしているのですから、尚更ですよね。
 なんでこの部分をないがしろにしてしまったのだろう・・・と反省しています。
 この本をきっかけに、もっと色を勉強して、サイト作りに還元していきたいと思います。

9月 1, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/08/27

ワイルド・ソウル (上)(下) 垣根 涼介・著

★『大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、三冠達成作品』という帯に惹かれて買いました。

★なるほど、帯の謳っているとおり、先の展開が読めず、ぐいぐいと引き込まれる本でした。

★ソウルといっても、私がよく遊びにいく韓国のソウルではなく、“魂”の方です(^^;)

★戦後、貧困にあえいでいた国民に対し、日本政府は肥沃で広大な土地があるブラジルに移住を勧め、彼の地でコツコツ農業をし、成功すれば大地主になれると夢のような話をもちかけ、多くの移民を募るのです。

★その日本政府の夢のような話を信じた人達がたどり着いた約束の地は、肥沃な大地などではなく、農業どころか、生活することすら困難なアマゾンの森のど真ん中だった・・・。

★待っていたのは、明日、自分が生きているのかすら分からない地獄のような生活。
この本は、そこで生まれ、ワイルド・ソウルを持った日系二世たちの日本政府へ復讐の物語なのです。

★当時、政府がブラジルへ多くの移民を送ったことは知っていたのですが、たどり着いた先がアマゾンのジャングルのど真ん中だったとは知らなかったのです。

★その構図は、北朝鮮の独裁政権を知っておきながら、国に帰れば共産主義という新しい天国が待っていると、多くの在日朝鮮人を北朝鮮に送り込んだやり方と同じでした。

★その外務省のやり口にあきれてしましました。
 なんてその場しのぎで無計画なんだろう・・・と。
 増えすぎた国民を養っていくことができないから、外国へ捨ててしまおう。
 そんな風に見えてしまう。
 何十年も経った今、少しはまともな機関になっていればいいがと願うけれど、毎日のように流れるニュースからはとてもそんな風に感じられず・・・。
 だからこそ、この本にのめり込み、外務省に対しテロを起こす日系ブラジル人たちの行動が小気味いいと感じてしまうのです。

★個人的には、日系ブラジル人たちと共に登場する30代半ばの独身女性がパッとしない人生から、思い切って冒険していく姿に共感しました。
 しんどい人生でも、毎日、がんばっていれば、何か良いことが起こるかも。
 彼女の生き方は、そう思わせてくれました。

★ブラジル移民とか少し難しいかもと思われるかもしれないですが、個性あふれ、魅力的なキャラクター設定のおかげで、そんな難しさを感じることなく最後まで読み通すことができます。
 かなり、ブラジルに興味を持ちました。
 オススメです。

8月 27, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/08/26

のだめカンタービレ #21

★のだめカンタービレの最新刊を読みました。
 変態と呼ばれ続けたのだめが人間らしく(?)人生に恋に悩む姿が描かれていました。
 私、とても共感しました。

★もしかしたら、その悩む姿って、周りの人からしたら、プラス方向の成長かもしれないし、変化かもしれないけれど、本人からしたら、もがいても、もがいても上手くいかない底なし沼のようなものなんですよね。
恋愛も、人生も、仕事も全て思うように手に入れられたらいいけど、そんな欲張りは誰も許してくれないのです。
もしかしたらのだめは、ピアノのために千秋先輩を一時期でも振り切らなくてはいけない瞬間がくるかもしれない。
本人もそのことに薄々気付いていて、それがとても不安なのです。
しかし、悲しいかなピアノは、そんな風にのだめが悩めば悩むほど、音に磨きがかかるのです。

★私は、のだめのように恋に悩んでいるわけで無いけれど、時折、妙に先行きが不安になることは多々あって、そのせいか、何もしたくなくなることがあるんですよ。
 そんな空しさに襲われて飲み込まれないように、趣味をいっぱい持って、常にあちこち出かけているようにしているのですが、あの変態(?)のだめも同じなんだなぁと思うと、妙に安心したというか、共感しました。

★次はまた3ヵ月後ぐらいかな?
 この後、のだめがどんな風に成長していくのか楽しみです。

8月 26, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/07/16

狼の血  鳴海 章 著

★本屋で平積みされているのを見て、また、その時、「サラリーマンの悲哀」みたいな本が読みたい気分だったので、即買いして読みました。

★でも、男の人が読む本でした。

どうにも男臭すぎてついていけないところが多々あり・・・。
★それでも、この700ページの大作を一気に読んでしまったのは、普通に東京で生活している、普通の30代サラリーマンに潜む狂気みたいなものに、とても引き込まれてしまったからです。

★人生って楽しいことより、腹が立つことが多くて、恋なんかより快楽のほうが楽。

★こういう人って、普通にいるんじゃないかなと思ったら、もしかして電車で隣り合わせた人がこういう人かも知れないし、いつか本当にこういう事件が起こるかもしれないと思いつつ読んだのでした。

★先ほどから言っている、“こういう”とは、普通の人による普通の人の銃殺事件です。

★銃殺といえば、ヤクザだけのものと思っているけれど、警官が簡単に銃を奪われたり、ヤクザと堅気の距離が近くなったりすれば、いつでも起こり得るのですよね。

★実際に、一般人による無差別殺人は、よく起きているわけですから。

★そういった意味で、興味深い本でした。

7月 16, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/07/04

中村俊輔著 『察知力』

★本屋で平積みされているのを見て、即買いです。
もちろん。

★でも、実のところ、俊輔の印税にご協力できれば・・・と思っている部分が強く、内容については、あまり期待していなく・・・(^^;)
失礼ですよね・・・。全く・・・。

★ところがですねぇ、新聞の書評でこの本の記事を見たんですよ(いつの日曜日か忘れたけれど、朝日新聞の日曜版)。
でね、その書評によるとかなりいい感じに書かれていたもので、こうしちゃいられないと、読んだ次第であります。

★読み始めは、さすが、素人さん的文章が続きまして、それが嫌な感じではなく、ゴーストではない、本人の生の声って感じがして高感度大でありました。

★内容的としては、彼がサッカーの世界であそこまで成功することができたのは、
「自分の周りの空気を読んで、今、何が必要とされているかを感じ取る“察知力”を重要視してきたから」
であり、その“察知力”について、彼のこれまでの経験を織り交ぜて書かれているのです。

★巷では、この本が、サッカー本としてだけでなく、ビジネス書としても読まれているそうで、大ヒットの兆しらしいです。

★俊輔からビジネス本ってあまりイメージ沸かないかもしれないですが、読んだ私としては、納得であります。

★なんかねぇ、結構、教えられることが多々ありましたのですよ。
例えば、苦手な場面に直面してしまったとき、それを回避することもひとつ手だけれども、いつ何時、そんな場面に遭遇してもいいように普段から引き出しを増やしておく とか、そのために、自分が苦手とする分野を鍛えられるようなところへわざと自分の身を置くとかね。

★デビュー当時、インタビューの様子を見ていると、「はい」と「いいえ」ぐらいしか話さなかった少年が(本当だよぉ。ちょっと大げさだけど・・・)、最近のインタビューではしっかり自分の意見も言いつつ、ファンやサッカー少年たちへのフォローも忘れないような立派な青年になったワケが、この本を読んでよく分かりました。

★初めに言ったとおり、俊輔の生の声を感じる文章ですので、肩肘張らずに、気軽に読める本なので、中村俊輔に興味がある人や仕事でスランプになってしまっている人にオススメです。

7月 4, 2008 中村俊輔, 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/06/17

長い長い殺人

★移動の電車の中で読む本が欲しいと思い、さらに、宮部みゆきだったら、のめり込みやすいし、読みやすいからとも思ったので、迷わずこの本を買いました。

★が、ちょっと残念でした。

★なんか、のめり込めなかったんですよね~。

★お話はある殺人からスタートして、それに関わる人達の群像劇が描かれてるのです。

★まぁ、それは宮部みゆきらしくて良かったのですが、その主人公たちが持つ“財布”の視点で描かれているんですよね。

★それを、面白いじゃんと思えればオッケーなんでしょうけど、私としては、なんか幼稚っぽいと思ってしまって・・・。
  それでも、後半からは、宮部みゆきらしい話の展開に乗ってきて一気に読んでしまったのですが、そこまでが、タイトルと同じく、「長い・・・」と思ってしまったのです。

★まぁ、それが狙いだったらいいのでしょうけど、まさか、そうではないでしょうし・・・。

★これ一冊で宮部みゆきに対する考え方が変わるわけではないので、それ以外の本をまた読んでみようと思います。

6月 17, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/05/26

となりのクレーマー

★先日、ラジオ(J-wave)を聞いていたら、ビジネス書の特集をしていて、その中で、この本を紹介していて「とても面白い本です」と言っているのを聞き、「確か私持っていたはず・・・」と、本棚に“積読”していたのを思い出したのです。

★確かに、面白い本でした。
あっという間に読み終わってしまいました。

★私個人が、クレーマーに悩まされたわけではなく、クレーマー対応の仕事をしているわけではないですが、日常生活でも応用できるなぁ~と思いながら感心するところも多々ありました。

★たとえば、大声でどなるような人がいた場合、感情的に受け止めると、「怖い」とか、「どうしよう」とか焦りが出てきますが、何より、落ち着いて冷静に受け止めることが大切で、そうすることで理性的に判断できると言われると、当たり前のことのようですが、つい、感情的な人には、感情的に受け止めてしまうので、注意しようと思ったのでした。

★それ以外にも、実在したクレーマーとのやりとりも面白く読めるので、ビジネス書という捉え方をしなくても読めると思います。

5月 26, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/05/25

あかね空

★今まで、時代小説って全く読む気が無かったのですが、なんだか急に読みたくなって、買い始めました。

★最初に出合った本がこれって、とても幸せだったような気がします。

★なぜ読む気がしないかと言えば、単純に日本史をあまり知らないからで(^^;)、時代劇もあまり見ないし、読んでもあまりイメージがわかないのです。

★でも、これは違いました。
すごくリアルにイメージが沸く本でした。

★江戸時代の下町にできた一軒の豆腐屋。
そこを舞台にした2代にわたる物語です。

★その豆腐屋家族には常にいろんな災いや幸せが降りかかるのです。
でも、そのたびに、家族で支えあって乗り越える姿が描かれているのです。

★舞台は江戸時代ですが、なんだか、現代に起きている出来事とあまり変わらないような感覚でのめり込み、一気に読んでしまいました。

★本当はとても愛し合っている家族なのですが、父も母も子供たちもそれをうまく表現できないために、いろいろな問題が起きてしまうのです。
口では恨み言を言っても、心では深く愛し合っている。
それが、ラストにすべて明らかになるのです。
最後はとても清々しい気分になりました。

★私のような時代小説が苦手な人にも十分楽しみながら読める本だと思います。
オススメです。

5月 25, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008/05/21

チーム・バチスタの栄光(上)(下)

★マイ・ルールとして、「映画を観る前に原作を読むな」があります。
 自分の脳の中で展開する物語は、どんな映画よりも輝いていて(言いすぎだし・・・)、というのも、映画で実現できないようなことを実現できてしまうからだけど、映画を100%楽しむってことができないからです。

★理由は他にもあるのですが、今回は、その掟破りをして、原作を先に読んでしまいました。

★この本、映画がやけに騒がれていたので知りました。

★映画を観そびれたのですが、本屋に平積みされているのを見て、つい手にとり、“「このミス」大賞受賞作”の文字に躍らせれて買いました。

★いや~、おもしろかったっす。
あまりに面白くて、一気に読んでしまいました。

★バチスタ手術というのは、心臓肥大でありながら、心臓移植ができない患者に施術される手技で、高度な技術を必要とするものです。
舞台はそのバチスタ手術が有名な病院で、何件か続けて術中死が起きてしまい、それが事故なのか、故意によるものなのかを解明していくサスペンスなのです。

★作者は現役の医者です。
だから、その手術の緊迫感とか、病院内の人間関係とか、医者の出世欲とか、本当によく描けけているのですが、さらに面白いのが、下巻から登場する白鳥君なんです。

★この白鳥君、官庁のオエライお役人さんなのですが、キャラがとにかく面白い。
 とぼけているようでいて、先の先まで考えている人なのですよ。
 京極夏彦作品でいうと、榎木戸さんと、京極さんを足して2で割ったような感じです。
 (一部の人しかわからないけれど・・・)

★この白鳥君、病院内にはびこるいろんな憑き物(問題点)をどんどん落としていくんですよ。
 それこそ、京極堂のように。
 それで、最後の最後に、その手術が事故だったのか、故意だったのかが浮き彫りになってくるんです。
 そこへ至るまでがすっごくクール!で、私、ガツガツ読み込んでしまいました。

★日本でも、アメリカでも、医者が出世するには、いろんな論文書いたり、いろんな研究をしたりしなきゃいけないんですよね。
 でも、そこばかり見てると、つい、患者のことなんかおざなりになってしまうのですよ。
 そんなことばかりしていると、こんなことが起きますよ。
 という警告にも見えるあたりがまたクールです。
 それを、二人の医者が解決していくあたりにも、医者自身の自戒と、これからの医療界への予防線のようにも見えてきます。

★この小説のシリーズ、第二弾、第三弾があるようなので、近いうちにまた読んでみたいと思っております。

★本当に面白かったっす。

 

5月 21, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/02/22

4TEEN

★石田衣良の直木賞受賞作『4TEEN 』を読みました。

★登場人物は14歳の少年4人組。

★時には笑ったり、泣いたり(ほぼ号泣)しながら読みました。

★不思議なのは、大人が書いた本なのに、本当に中学生が書いたのではと思える生きた文章。
 そこへまた、DVとか、売春、過食症、出会い系サイト等など、十代が抱える社会問題がさりげな~く入ってくるのがいいのです。
 直木賞も納得です。

★これは、その4人が主人公のショートストーリーが何本かまとまって一冊の本になっています。
 中でも一番グッと来たのは、そのうちの一人の少年が抱える家庭内暴力の問題を描いた話です。
 その主人公の男の子の気持ちがすっごく良く分かるお話なんですよ。
 寝る前にこの本を読んでいたのですが、読み始めたら止まらず、その一章を泣きながら一気に読んでしまいました。

★それと、最後の章では、子供たちが自転車に乗って冒険にでるのですが、その景色も、そのときの子供たちのまぶしさも、手に取るように分かって、爽やかな風を感じました。

★舞台は東京の月島で、これまた、最近私が何回か訪れた土地で想像しやすかったのもポイントが高かったですね。

★最近の10代の人たちとは全く交流がないので(^^;)、これがリアルな10代なのかどうかは分からないけれtど、この小説が多くの人に支持されているってことは、いつの時代も10代が考えることってあまり変わらないってことかなぁと少し安心しました。

★10代の時の気持ちを忘れてしまった人にも、10代が楽しかった人にもオススメできる本です。

2月 22, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/02/13

マダム小林の優雅な生活

★マダム小林とは、女優の小林聡美さんのことです。

★私は、マダムでもなければ、優雅な生活もしていないので、羨ましい限りです。

★最近、彼女の書いたその羨ましいタイトルのエッセーを読んでいました。
 私の読んでいる本としては“移動時用”と“入浴時、就寝前用”の2冊があるのですが、これ、“移動時用”でした。

★そのチョイスを間違えました。
 面白すぎて、読みながら笑ってしまい、体が震えてしまうんです。
 移動中ってことは“電車train に乗ってる”ってことなんですよ。
 下を向いて本を読みながらクックと震える私・・・。
 きっと、隣の人は「コイツ変なやつだなぁ」と思われたことでしょう・・・coldsweats01
 ちょっと気分が沈みがちな人は読んでみるといいと思いますよ~good
 何より笑えますhappy01
 軽く読めますし、タイトルどおり優雅でのんびりとした気分になれますshine

★彼女の旦那さまの三谷幸喜ってちょっと普通じゃない感じがするじゃないですか。
 一般人と日常生活が違うような。
 でも、小林聡美も、旦那さまに負けてないのですよ。
 それがねぇ~、日常生活も想像を超えるコメディエンヌっぷりです。
 その彼女の日常が非常に笑えます。

★私、エッセーってあまり読まないのですが、彼女のエッセー気に入りました。
 他のエッセーも読んでみようと思っていますnote

2月 13, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/02/05

インストール

★最近、マイ読書ブームが起きていますbook
 (絵文字を使えるようになったので、とりあえず使ってみました)
 これって、1年に何回かやってくる波です。
 家にある本を適当に手にとって無性に読みたくなるブームです。

★電車trainの中では、ほとんど寝ているのでsleepy、あまり読めないのですがcoldsweats01、入浴中とか、寝る前とかに読んでいます。

★綿矢りさのこのデビュー作を読みました。

★彼女が、この本を読んだのは若干17歳sign02だそう。
 いや~、ボキャブラリーの豊富さに驚きです。
 だからといって、難しい言葉がずらずらと並んでいるわけではなく、普段使っている言葉で、何気ないことを表現するのがすごく上手な人なんです。
 自分でも、ブログを書いていて思うのですが、すごく簡単な言葉で表現できる日常的なことをいざ書こうと思っても、なかなか言葉が出てこなかったりして、うまく表現できなかったり、間違った表現をしてしまったりするんですよね。

★本当に言葉を使うのが上手な人なんだと感心しながら読みました。

★ここに描かれているのは、女子高生の「特に理由もなく、学校行くのが嫌になってしまった精神状態」です。
 良く分かるのですよ。
 友達関係や家庭に学校schoolに行きたくない程の不満があるわけでもなく、勉強pencilしたくないというわけでもなく、「メンドクサイなぁ」ってただそれだけ。
 私も、よく(もう時効なんで)学校サボって映画movie見に行ったりしてましたから・・・coldsweats01
 で、そんな自分がどれだけ親にとって失望の対象になってるかってことに後で気付いて凹んだりするんですよ。
 この本の主人公朝子は、映画ではなく、小学生の男の子とチャットpcのテレクラ嬢をして、お金を稼ぐようになります。
 とっても突飛な発想のようだけど、とても自然な流れでそこにいたるのが、また、彼女の巧さを感じるのです。

★その中で、主人公の女子高生が、学校サボってばっかじゃいけないなぁと思うまでの描写がすごく気に入りましたgood

★とても読みやすい本なので、興味のある人にはオススメです。

2月 5, 2008 読書 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/01/30

照柿

★高村薫の本は割と好きです。
 とても女性とは思えないクールなタッチが好きです。

★主人公はたいてい男性ですが、外見はいつも骨太な感じでありながら、中身は繊細で弱さと強さを併せ持つ感じがかっこいいんです。
 もしかして、そんな男を主人公にしてしまうあたりが、女性的なのかもしれないですね。
 「こんな奴いね~よ」なんて声が聞こえそうです。

★この『照柿』には二人の男がでてきます。
 工場で管理責任者として働く達夫と、警視庁本部で働く雄一郎。
 二人はともに三十代半ばであり、ともに結婚はしたけれど、片や家庭は冷め切っており、片や既に離婚しています。

★実は二人にはある共通点があり、二人がであった瞬間から、悲劇が始まっていくというストーリーなんです。

★強く印象に残るのは『照柿』という言葉です。
 この“照柿”とは、色を表す言葉だそうで、燃え盛る炎の色であり、夕焼けの真っ赤な空の色でもあります。

★私にはその色が中年を目前にした30代半ばの男たちの上から照らす色のように見えました。
 上からは若いといわれ、下からはおっさん扱い。
 それなりにキャリアを積んできたけれど、人生に決して満足はしていない。
 しかし少しずつ日は暮れはじめいる・・・。
 最後に暴れてやろうかと思える照柿色。
 つねにストーリーのバックには赤々と燃える照柿色が見えました。