2010/07/11

ファウストの悲劇@渋谷 Bunkamura シアターコクーン 見てきました

野村 萬斎・主演 蜷川 幸雄・演出 悪魔に魂を売った男の物語

昨日、友人と渋谷のBunkamuraシアターコクーンへ、「ファウストの悲劇」を見にいってきましたtrain

正直、タイトルと演出、主演を見て、

「難しそうだし、重そうだなぁ・・・」って思っていましたbearing

ファウストの悲劇

ところが、それが、クスっと笑うsmileところが随所にちりばめられているし、舞台美術や演出もところどころに歌舞伎を取り入れていて、ドイツが舞台の話が、とても身近に感じられるようになっていましたgood

その意外性が、さすが蜷川さんなんですねぇconfident

見ている人を決して退屈させないconfident

お話としては、世の中のことを知り尽くし、暇になってしまった末に、全てを手に入れたくなり、悪魔に魂を売った男、ファウストの話ですcatface

悪魔に魂を売って、世の中を空き放題散らかすのですが、現実は、そう優しいはずもなく・・・think

人間、頭が良すぎるのも問題なんですねぇ・・・ホホホcoldsweats01

Bunkamura シアターコクーン ファウストの悲劇 サイト

7月 11, 2010 演劇 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2009/11/22

十二人の怒れる男@シアターコクーン

アメリカ映画「十二人の怒れる男」リメイク舞台劇

昨日、友人と渋谷のシアターコクーンで「十二人の怒れる男」を見てきました。

蜷川幸雄演出、中井貴一、西岡徳馬、筒井道隆、出演のこの舞台は、
とても緊張感があって、熱意溢れる舞台でした。
アメリカのクラシック映画、シドニー・ルメット監督、
ヘンリー・フォンダ主演の「十二人の怒れる男」のリメイクです。

十二人の怒れる男

裁判で、全ての証拠と証言が陪審員と裁判官に示された後、
陪審員室で、陪審員十二人が判決を出すまでが描かれています。

有名な映画なので、ストーリーを知っている方も多いと思います。

容疑者とされた少年、殺されたその父親について語るうち、
陪審員一人ひとりの個性と、生い立ちが、
その判決に少しずつ影響されていきます。

その十二人の個性の有様を見ているのが、
とても楽しい舞台でした。

後半、中井貴一 VS. 西岡徳馬 のような構造になるのですが、
この二人の演技対決がとても面白かったです。
落ち着いて理性的に語る中井貴一、
それと正反対の激情的な西岡徳馬。

しかし、西岡徳馬が、
この事件に対し劇場的になるのには、実は理由があったんです。

日本でも今年から導入された裁判員制度。

この舞台を見ていて、私も参加してみたいなぁと思いました。
もちろん、この舞台のように、私の主観や考え方が、
判決に左右しないとは言い切れないですが、
一つの事件に対し、
周りの人たちの意見がそれぞれ違うとき、
日本人は、どうやって、それを終結させるんだろうかということに、
興味が沸いてきました。

そして、この映画、一度見たような記憶があるのですが、
再度、じっくり見直したいと思っています。


シアターコクーン 「十二人の怒れる男」

11月 22, 2009 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/06/13

桜姫

歌舞伎の現代劇リメイク


串田和美演出のお芝居「桜姫」をシアターコクーンへ見に行って来ました。
大竹しのぶ古田新太中村勘三郎という豪華メンバーで、長塚圭史歌舞伎の脚本をを現代劇にリメイクした作品です。


桜姫

ある一人の女性マリアをめぐって、運命のように引き寄せられる人達を描いています。
古典なのに、宇宙的な広がりを感じる不思議な作品でした。
それにしても、古田新太は、やっぱり、いるだけで面白い人です(^_^)

6月 13, 2009 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/05/18

雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた

老いとは油断すること

土曜日のことですが、友人と渋谷でお芝居を見てきました。

雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた

という、とても長いタイトルのお芝居です。

090518

鳳 蘭真琴つばさ三田和代古谷一行ウエンツ瑛士・・・と豪華なキャスト。

それだけに、とても贅沢感が味わえる舞台でした。

テーマは「戦争」と「老い」です。

最高に楽しかった青春真っ只中の瞬間に、戦争に遭い、そのまま、時が止まってしまった少女たちが三十年後に再会するお話です。

ようやく、最近、「老い」についての怖さを味わうようになった私ですが、本当の老いを知る彼女たちの絶望感がすさまじく、それが、痛いほど伝わってくるお芝居でした。

また、主役を演じた三田和代と鳳蘭の圧倒的なお芝居が、その「絶望感」を見事に表現していました。
「老いとは油断すること」
とは、三田和代のセリフです。
気持ちを若く保っていれば、若くいられるけれど、油断した隙に老いは急激にやってくる。
少し、コメディチックに笑わせながらポツリと吐き出す言葉なのですが、とても納得してしまって、私にとって、一番印象的なセリフとなりました。

最後の最後、観客たちの鳴り止まないカーテンコールも“演出ではない”感動がありました。

あぁ、やっぱり、お芝居っていいですね。

5月 18, 2009 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/04/11

三文オペラ

三文オペラ
宮本亜門演出のミュージカル「三文オペラ」を見て来ました。
オペラといえば、上流階級のものといったイメージですが、このミュージカルは、物乞い、売春婦、スリ、強盗といった、正に、下層階級の人達がしたたかに生き抜いていく姿を、笑いや歌を折り込んで描かれています。
だから三文なのかな〜?
なんて、思いました。
そんな下層な人達を描いているので、決して明るい話ではないんですけど、演出の力ですね〜、元気で明るく楽しいミュージカルでした。
話のテーマがまた、今の不景気な世の中に合っていて、考えさせられることもありました。
何より、舞台って、俳優さんたちが一生懸命なのがいいですね。

4月 11, 2009 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/03/29

悪戦

お芝居っていいなぁ

昨日、親切な友人にチケットを取っていただいて、浅野温子さん、渡辺哲さん、福士誠治くん主演のお芝居「悪戦」を見に、吉祥寺へ行ってまいりました。


悪戦

お話はというと、この↑にある写真の見たままで、ある一人の女性をめぐって、二人の男性が、悪戦苦闘し、結局は、間に挟まれた女性も、悪戦苦闘しながらお互いの幸せを模索していくお話です。


完成度が高い構成でした

悪戦苦闘するのは、主演の三人だけじゃなく、出演者全てが、この世の中を生き抜くために必死になっている姿が描かれています。
その背景には、急増する外国人労働者たちや、派遣切りされた人たち、『蟹工船』にはまる若者の姿も織り込まれていたりして、吉祥寺の小さな芝居小屋で公演されているお芝居にしては、スケールも大きいし、完成度も高い構成になっています。
そこは、やはり、浅野温子というメジャーな花形を迎えるにあたって、小さくて恥ずかしいものは作れないというプレッシャーというか、気合のようなものもあったのかもしれないですね。


そんな社会情勢を織り込んでなんて書いてしまうと、ちょっと重苦しい感じがしてしまうかもしれないですが、そんなことは、決して無く、そんな背景を織り込みつつも、笑える話に仕上がっているのが、このお芝居の面白さでした。
“悪戦苦闘”とは、苦しんで戦うことですが、この悪戦では、人と人がつながって、敵同士が見方同士になったり、助け合ったりするんですね。
なので、決して戦っているわけではないんです。


苦闘というより、希望を持つこと

つまり、先の見えない状況の中、生き延びようとするのを「悪戦苦闘」というなら、これは、“闘い”ではなく、むしろ“助け合い”なんじゃないかなぁと思うのです。
最悪だと思える状況の中でも、周りには敵しかいない思える状況でも、もしかして、勇気を出して話し合えば分かり合えるかもしれない、いつかは好転する時がくるかもしれない。
そんな希望を感じさせるお話でした。
ラストには、清々しく、爽やかで穏やかな平和が待っていました。


私、映画には、つい辛口になってしまって、アラを探してしまう悪い癖があるのですが、お芝居は、いつも純粋な気持ちで向かうことができるのが大好きです。
昨日も、やっぱりお芝居って楽しいなぁとつくづく感じました。
来月から、月1本ペースでお芝居の予定が入っているのですが、それが、今からとても楽しみです。

→こちらが、このお芝居の原案となった小説だそうです。
確かに、解説を読んでみると、お芝居の内容そのままでした。
今度、読んでみたいなぁと思う本です。

3月 29, 2009 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/03/16

さらば、わが愛 覇王別姫 舞台版

★昨日、大学時代の友人と『さらば、わが愛 覇王別姫』の舞台版を見てきました。

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★この元ネタである映画版『さらば、わが愛 覇王別姫』は大好きで、私の生涯ナンバーワンと言えるぐらい大好きなんです。

★では、この舞台版を見てみてどうだったか?
 そうですねぇ、映画とこの舞台版は全く別物だと考えたいですね。

★舞台が人生の全てである蝶衣の生涯を本当に舞台上で描いた蜷川版は、京劇の歌のシーンを極力無くして、日本語のミュージカル調で語る芝居にしてあるというアレンジを見ただけでも全く別物でしょう。

★ミュージカル風にしたのは、ヒガシを使ったからなのか、京劇で語るという雰囲気を感覚的に伝えたかったのか、なるほどと思える部分ではありました。

★ただ、3時間の映画を2時間の舞台で伝えるわけですから、ちょっと急ぎ足だったように思います。
蝶衣とその兄のような存在の段小樓のつながりを描くために必要な子ども時代をバッサリカットしたり、『覇王別姫』という京劇がどんなストーリーなのかをあまり紹介しなかったり、段小樓の妻が蝶衣に対し強烈なジェラシーを抱くこともあまり無かったりというのは、この話を描くのには、かなり思い切ったなと正直思うし、その繊細な感情表現の詳細部分が伝わりづらかったのではとも思います。

★その代わり、“蝶衣”という役者の生き様だけにスポットを当てたというのが、蜷川さんの狙いかなとも思われます。

★この舞台を見て、元ネタの『さらば、わが愛 覇王別姫』とは、どんな映画なんだろう・・・と思った人が、『さらば、わが愛 覇王別姫』を見て、一人でも多くの人がレスリー・チャンの素晴らしい演技に感動するといいなぁ思います。
そういう私も、久しぶりに蝶衣を演じるレスリーに会いたくなりましたし、やはり、『さらば、わが愛 覇王別姫』とは、偉大な映画です。

3月 16, 2008 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008/02/19

恋する妊婦

★土曜日のことですが、大学時代の友人と渋谷のBunkamuraコクーンでお芝居『恋する妊婦』をみてきましたhappy01

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★主演はキョンキョンです。
 風間杜夫演じる座長が率いる大衆演劇一座のお話です。

★一座の人たちは、彼らが演じている舞台よりも日常の方が面白い。
 と思えるような舞台でした。
 岩松了が作・演出する舞台ですから、なおさらリアリティがあります。

★中でも面白かったのは、一座のメンバーがケンカするんですよ。
 大森南朋を中心に、座長のやり方に不満がつのるメンバー達といった図式で。
 そこで座長が、「君達の言いたい事は分かった。でも、今日のお客さんを裏切るわけにいかないから、今日の舞台の稽古をしよう」
 って話になるんですね。
 で、稽古を始めるんですが、いつの間にか息もピッタリで、いつもの一座のリズムが戻ってくるんです。

★結局のところ、彼らは、演劇バカの演劇人であり、演劇そのものが何よりも効力のあるコミュニケーション手段になってるのですね。
 演劇が彼らをつなぐ力になっていると。

★タイトルからいって、キョンキョンが主役だし、演劇より劇的な彼女の生き様がウリだとは思うのですが、演劇人が描く演劇人の内面の方にばかり目がいってしまいました。
 もちろん、キョンキョンのらしい役どころ・・・ちょっと面倒くさそうで、けだるい感じのお姉さん・・・も面白かったです。

★やっぱり芝居って面白いなぁとつくづく感じましたshine

2月 19, 2008 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/08/12

ウィキッド

大学時代の友人と劇団四季のミュージカル『ウィキッド』を見に行ってきました。
汐留の電通本社ビルにある四季劇場「海」で公演中です。

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劇場の前ではこんな風にウィキッドガーデンが作られています。スゲー暑かったのですが、ここだけはなんだか涼しげな感じがしてステキでした。

Wicked

このミュージカルは、「オズの魔法使い」に出てくる“悪い魔女”の本当の姿が描かれています。

“他の人とは見た目が違う”という理由で迫害され、“悪い魔女”に仕立てられてしまったある魔女の悲劇です。

主人公であるウィキッドがどんな状況にあっても前向きなため、悲劇と言っても悲愴感はあまりありません。
その彼女の前向きさは、多くの人に勇気を与えています。

私がこのミュージカルで面白いなと思ったのは、歯車で囲まれ、大きな時計の絵が背景にある舞台セットです。

その舞台セットを見ると、「この世は全て時計仕掛け。背後にある大きなものに動かされている」というメッセージを感じます。

“大きなもの”とは、このミュージカルの場合は総督であり、人の噂(世論)でもあります。

その“大きなもの”に動揺することなく、色眼鏡で人を見ず、自分を最後まで信じた人こそが、最後に本当の幸せを得ることができる。
その、現代にも通じるようなテーマが見ていて非常に面白かったです。

私も緑の顔をしたウィキッドを見習わなくちゃと思うところが多々ありました。

四季の舞台は初体験だったのですが、かなり収穫の多い初体験でした。
また、機会があったら四季の舞台を見に行きたいです。
本場のハリウッド版も見たいですけどね。

劇団四季ミュージカル『ウィキッド

<おまけ>

舞台の前にハラゴシラエ。
ってことで、同じタワーの上階にある「AQUA」でランチしました。

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湾岸から東京駅方面まで見渡せる景色がすごく良いです

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角煮ランチをいただきました。
おいしかったよ~☆

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食後はデザートとコーヒーまでいただきました。

8月 12, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/07/08

お気に召すまま

成宮寛貴くんと小栗旬くんが主演をしている舞台『お気に召すまま』を見に、シアターコクーンへ友達と行って参りました。

原作はシェイクスピア喜劇で、演出は蜷川さんです。

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運命的な恋に落ちた男女の物語ですが、蜷川さんは、シェイクスピアが生きていた当時と同じく、全て男優のみでこの舞台を作り上げています。

では、なぜ、男優が演じているのでしょう?

公爵家の三男オーランドー(小栗旬)は、長男と仲たがいをして家を出てしまいます。
彼が一目合った瞬間に恋に落ちたロザリンド(成宮寛貴)は、叔父である傲慢な公爵に家を追い出されてしまいます。
ロザリンドと共に、いとこであり、妹のような存在でもあるシーリアもロザリンドと共に家をでます。
女二人の道中は危険だからと、ロザリンドが男装をします。
その男装をしたロザリンドと、オーランドーが出会ってしまうのです。

ってことは、女装をした成宮くんが、見た目的には男性に戻って、でも心は女という非常に複雑な役回りをするんですよ。
それがねぇ、コメディ度を上げてるんですね。

ここがねぇ、見所です。
女より、女らしい成宮くん。
いや~、正直、私、ビックリでございました。
恋している表情も、しなっている体のラインも、男らしくしようとしてもなりきれない姿も、本当にピタリとはまっています。

そして、もう一人の主役。小栗くんです。
いや~、やはり王子様ですね。
彼が動けば会場がざわめき、カーテンコールで手を振れば、会場はため息の嵐です。
スタイルの良さもそうですが、立ち振る舞いが美しいですね。
彼がロザリンドを見つめる姿には、特にファンではない私でさえ、ドキドキしてしまいます(^^;)

二人とも、芝居が好きで、一生懸命やってる姿が伝わってくるのです。
彼らの一生懸命な姿に、とても感動しました。

お話も最初から最後まで笑いっぱなしで、楽しい舞台でした。

カーテンコールは、会場中スタンディングオベーションでした。

これ、再演なのですが、また再演してくれないかなぁ・・。

<おまけ>
お芝居へ行く前、宇田川カフェでランチをしました。

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日替わりパスタ(何パスタだったかなぁ・・・)

終わってから、宇田川カフェ suite(いつから二つに分かれた??)でお茶をしました。

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濃厚なチーズケーキ、ストロベリーソース

おいしかった☆

7月 8, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/05/27

JUMP Comic Martial Arts Performance

韓国の舞台『JUMP』の日本公演を見てきました。

いや~、面白い。
まさに抱腹絶倒です。

セリフは特にありません。

おじいさんと、息子夫婦とその子どもたちの一家へお客さまがやってくるというお話です。
そのお客様は孫娘のお婿さん候補。
しかし、そのお婿さんには秘密があって・・。

何がすごいって、全部武術のパフォーマンスなんです。
バック転、回し蹴りはあたりまえ、飛んだり跳ねたりがとにかくすごい。
しかも、隅から隅まで笑えるようにできている。
本当におかしいんです。

幼い頃見ていた「ドリフの全員集合」を思い出しました。

もちろん、同じ韓国の舞台「NANTA」にも通じるものがあります。

この「JUMP」も「NANTA」もお客様と一緒に楽しもうという雰囲気がとてもいいです。
それに、今日は日曜日だったこともあり、小さい子供たちが本当に楽しそうにしているのがとても印象的でした。

恐らく、この舞台を見て笑わない人はいないんじゃないかと思います。

最近、腹の底から笑ってないなぁという人にオススメです。
←に画像を貼り付けたので、興味がある人は観てください。

JUMP 公式サイト

5月 27, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2007/05/12

藪原検校 感想の巻

昨日も書いたのですが、渋谷のシアターコクーンで公演中の『藪原検校』を友人と見てきました。

Yabuharakengyou

昨年は、あまりお芝居を見に行けなかったのですが、今年は好調で、今月から8月まで月に1本ペースで観劇の予定が入っています。
今日も、7月に公演予定のお芝居のチケットをゲットできてウキウキです♪

今月は2本予定があり、その1本目がこの『薮原検校』でした。

お話は、ある視覚障害者の生涯です。

検校というのは、昔、視覚障害者に与えられた位のことだそうです。
私は、このお芝居を見て初めて知りました。
座頭市の“座頭”もその位のうちの一つのようです。

視覚障害者たちに与えられる位の最高位が検校で、視覚障害者たちは日頃虐げられながらもコツコツ集めた金で、この位を買っていたのです。
ところが、この舞台の主人公・杉の市は盲人として生まれてくるのですが、働くどころか次々と悪事を働き多くの人から金を奪い、この検校の位を手に入れようとするのです。

主役がそんな人ですから、描かれる世界というのは悪行三昧です。
セリフまでが、もし映画や舞台だったら放送禁止用語と言われる差別用語のオンパレードです。
だからこそ舞台でしかその本質を見れないというところのに、この舞台の面白さがあるのです。

蜷川さんの舞台で毎度注目するもののうちの一つで楽しみにしているのは、舞台美術です。
今回、壁に敷き詰められたのは“戸”です。
舞台上には視覚障害者のガイド役となる綱が張ってあります。

戸は、健常者にとって隣人との入口であり出口でありますが、視覚障害者たちにとっては、音をさえぎる壁でしかありません。
逆にとらえれば、視覚障害者たちにとって、常に身の回りに戸があるような不便な生活を強いられているのです。

“綱”は、時には山となり、時には手すりとなり、時には部屋の敷居となります。
その存在こそが、彼らにとって「超えなければいけない障害」であり、「命綱」でもあるのです。

彼らは昔は生まれたとき既に、健常者たちよりも低い身分で生活することを強いられるのです。
常に物乞いをする彼らを疎ましく思われ、池や海に落とされたりもした様子も描かれていました。
検校という位を目前にしてその悪事が明るみに出てしまった杉の市は、その生き様(=死に様)を示すことで、彼らの生活の大変さを示すことになるのです。

当然、同情できるような人ではないですよ。
不倫、殺人、強盗、強請り、強姦・・なんでもした人ですから。
それでも、彼が吊るされた姿はなんだか寂しいものでした。

まじめに働けば検校になれるという位は定められていたのですが、杉の市のように、田舎の貧しい家庭で育ったような人は、それぐらい悪事を働かないとなれないのです。

時代設定は200年以上も前になっていますが、現在になり、彼らの地位はどれだけ向上したでしょう?
実は、何一つ変わっていないということが分かります。
身の回りにどれだけの視覚障害者がいるでしょう。
街中で見かけても、同じ会社で働くようなことはありません。
マッサージをしながら、コツコツ生活していくというその姿は全く変わっていないのです。
それどころか、彼らを呼ぶとき、何と呼べばいいのか、何と言ったら侮蔑してしまうのかすら考えてしまいます。

彼を取り巻く環境について、あらゆることを考えさせられるドラマに仕上がっているのです。

古田新太は杉の市と同じく豪傑な男優で、田中裕子は、お市と同じく妖艶な女優でした。

ラッキーなことに、私たちが座ったのは一番前の席で、俳優たちの“目の表情”を全て細かく観察しながら観ることができました。

豪華で贅沢で、いろいろと考えさせられてしまうお芝居でした。

5月 12, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2007/05/11

藪原検校 やぶはらけんぎょう

藪原検校 やぶはらけんぎょう

今、渋谷にいます。
これから、古田新太&田中裕子のお芝居『藪原検校』を見るためです。
どんな話なのか全く分からないのですが(-.-;)、”生”田中裕子と、蜷川さんのいつものダイナミックな演出がとても楽しみです☆
なんで、開演直前にこんなものを書いているかというと、友達と待ち合わせをしている暇つぶしです。
そろそろ、友人が来そうなので、この辺で…。
感想はまた後日…。

5月 11, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/02/10

昨日の感想「ひばり」

またしても、携帯から送信しています。
実は、1回目の送信の時に送信方法を失敗して文字化けしちゃってf^_^;…。が、原因が判明したので、またこうして送信しているのです。

昨日の舞台は、松たか子がジャンヌ・ダルクを演じた「ひばり」でした。
実をいえば、松たか子にあまり期待していなかったのですが、いや〜申し訳ないf^_^;素晴らしいジャンヌでした。
素直で純真で敬けんなジャンヌが、神のお告げを実行したばかりに、魔女だ、悪魔だ、異端だと責められ、破滅させられていく様を見事に演じきっており、私はその姿に感動したのです。
と同時に、信念を信じつづけること、人と違うということを受け入れて突き進む難しさがとてもよく伝わってきました。
私はラッキーなことに、一番前の席で見れたのですが、前、後半合わせて3時間のかなりキツイと思われる芝居を演じきり、最後のカーテンコールで初めて笑顔を見せた松たか子の芝居への情熱がとても印象的でした。
そんな笑顔にさせた蜷川さんの演出にも脱帽です。

私の感想はそんな感じです。
明日は仕事なので、早く寝なくっちゃ。

2月 10, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/02/09

ひばり

Fw: ひばり
松たか子主演の舞台「ひばり」を見るために、今日は渋谷に来ています。
ちょっと早く来過ぎてしまったので、友達を待ちつつ、腹ごしらえをしつつ、こうしてブログを更新するために、今FRESHNESS BURGERにいるんです。
実はコレ、携帯から送信して更新しようとしているのですが、私としたことがf^_^;そんなことは初の試みであり、うまくいくのかちょっと不安なのです。
うまくいったら、今後も時間がないときは外出先からこの方法で更新したいのです。
さあ、待ち合わせ時間も迫ってきたので、今日はこの辺で。どんなお芝居なのか、今から楽しみです。

2月 9, 2007 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005/09/23

天保十二年のシェイクスピア

蜷川幸雄演出の舞台、『天保十二年のシェイクスピア』を見てきた。
場所は、渋谷のシアターコクーン。
出演者は、唐沢寿明、藤原竜也、篠原涼子、夏木マリ、高橋惠子、勝村正信、西岡徳馬、白石加代子・・など等超豪華メンバー。
俳優だけじゃなく、井上ひさし・作、宇崎竜童・音楽とスタッフも豪華。
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<STORY>
時は天保、下総国の清滝村。その村で二軒の旅籠や賭場を経営する〈鰤の十兵衛〉は、自分の財産を三人の娘に分け与え気楽な隠居生活をすることを考えていた。そこで三人の娘を呼び出し「この先、自分をどれだけ大切にしてくれるか?」を語らせ、それに応じた財産分与をしようとする。口がうまい長女〈お文〉(高橋惠子)と次女〈お里〉(夏木マリ)に対して、バカがつくほど正直な三女〈お光〉(篠原涼子)。お光はお世辞をうまく言うことができず父の機嫌を損ね、とうとう家を追い出されてしまう。
こうして、まんまと父の財産を手に入れたお文とお里。しかし強欲な2人はそれだけでは飽き足らず、財産の全てを自分のものにしようと、それぞれの亭主を親分にして骨肉の争いを始める。物騒なはかりごとが渦巻く清滝村。そこに突然現れたのが、無宿者の〈佐渡の三世次〉(唐沢寿明)だ。足は不自由で背中にこぶのある彼は、剣術は得意ではないが策略ならお手の物。両家の争いをうまく利用して、清滝村の親分に成り上がろうとする。また一方では、お文の息子〈きじるしの王次〉(藤原竜也)が父の訃報を聞きつけ清滝村に駆けつけるのだが……。
『リア王』『リチャード三世』『ハムレット』『ロミオとジュリエット』……シェイクスピアの名作が見事に絡み合って生み出された新たな物語! 果たして、この争いの行く末は……。
天保十二年のシェイクスピア シアターコクーンサイト より)
映画は、毎日のように見てるけど、観劇は100%趣味なので、毎度思いっきり楽しむことにしている。
今回は、コメディ調だったので尚更楽しめたなぁ~。
このお芝居、シェイクスピア全作品を時折織り交ぜてできている時代劇。
リア王 (吉田鋼太郎) で始まり、ハムレットの悲劇の王子(藤原竜也)が悪魔のような母(高橋惠子)に苦悩し、亡き王(西岡徳馬)が亡霊となって王子の前に現れ、マクベス(勝村正信)が 妻 (夏木マリ)にそそのかされ老女(白石加代子)の予言にとまどい、リチャード三世(唐沢寿明)が舞台を裏で操り、ハムレットがロミオになってジュリエット (篠原涼子)と恋に落ちる。ってな感じで・・・。
それ以外に、いろいろシェイクスピアのエッセンスが織り込まれているけれど、全部で37作もあるんだってね、シェイクスピアって。
もっとシェイクスピア見なければ~。と思いました。
蜷川ファンにとってうれしいのは、蜷川演出の舞台で出演してきた俳優達が、みんなセルフパロディのような形で登場すること。
既に見た芝居も、見逃しちゃった芝居もここで見れるんだからお得感たっぷり。
途中でミュージカルのように、歌が入ってくるんだけど、これがまた歌謡曲のようで、ロックのような雰囲気が宇崎竜童カラーって感じで良かったなぁ。
なんか、一緒に歌ってしまいそうな雰囲気すらある。
そんなにいろいろ詰め込んだんで、もちろん上演時間も長く、休憩を除いても4時間弱。
でもねぇ~、長すぎだなぁ~って感じはしなかったな。
是非、これは、しばらくしたらまた再演して欲しいけど、そのときは、役者を入れ替えて欲しいな☆
そのころには、藤原竜也くんも大人になっていることでしょうし、違う役とかで挑戦してほしいなぁ。
たまには、こうして生の舞台を楽しむのもイイネ。

天保十二年のシェイクスピア シアターコクーンサイト


9月 23, 2005 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2005/07/10

キレイ -アートな1日その2-

さて、『レオノール・フィニ展』を見た私は、松尾スズキ演出の舞台『キレイ』を見るために、Sちゃんと待ち合わせしているシアターコクーンへ。

Sちゃんは大学時代の友人で、よく舞台や映画に一緒に行っているのだけど、Sちゃん、今日は土曜日なのにお仕事。
どうやら、開演ぎりぎりの時間になってしまうとのことなので、現地で待ち合わせ。
腹ごしらえ(ごめんSちゃん(ーー;))のためにと、パンをぱくつきながら (^^;)のんびり待っている私の目に入ってきたのは驚愕の公演時間。
な、なんと3時間35分 ( ̄□ ̄;) えっ!?終わるの10時半じゃん・・・・。マジで・・。
kirei2
Sちゃんも、無事6時45分に到着し、早速コクーンへ。

なんと、席は前から2番目と超ラッキーな位置をゲット。
ブラウン管モニターが3台(だったかな?)あり、そのまわりを鉄屑で出来た基地のような建物が覆い、真ん中には白い彫像。
19時ちょうどに、私達は松尾スズキに迎えられ、舞台は始まった。
この『キレイ』は、民族紛争を続ける「もうひとつの日本」で、長い間地下室に監禁されていた少女が、地上に逃げ出し、自分をケガレ(鈴木蘭々)と名乗り生活を始める。その中で、戦乱の世をしたたかに生きるカネコ一族に出会い、新しい人生を歩みはじめる。しかし、ケガレには、地下室で暮らしていた記憶が一切無かったのだった・・・。ケガレが様々な人と出会うことで、自分の過去と向き合っていく、お笑い盛りだくさんのミュージカル。
kirei1
そのカネコ一族の母に片桐はいり、父に松尾スズキ、長男・ジュッテンに大浦龍宇一、次男・ハリコナに阿部サダヲ、そして、成長したケガレに高岡早紀、成長したハリコナに岡本健一、ケガレを地下室に監禁していたマジシャンを宮藤官九郎が演じている。
これ、松尾スズキの小屋にお邪魔してるような感覚になる。
「まぁまぁ、難しいこと考えないで、ちょっとお芝居でも見てってよ。ちょっと面白いと思うよ」ってそんな感じで、ちょっと肩をたたかれて入ってみたら、笑って帰ってきたような。そんな感じだった。
そのお芝居全体に行き渡る“脱力系”な感じが良かった。登場人物がみんなそれぞれ問題抱えてて、ちょっとおバカさん。でも、憎めない。そのバカっぷりったら、笑えるんだよね~(≧▽≦)
特に、ハリコナ(阿部サダヲも岡本健一も)、宮藤官九郎、荒川良々、松尾スズキ、片桐ハイリのキャラはすごく面白かったなぁ。
鈴木蘭々は、急なピンチヒッターで大変だったと思う。
高岡早紀は、ダンスシーンでとても楽しそうに踊ってるのが印象的だった。
一通り笑った後で、自分の過去を受け入れつつ、前を向いて歩こうとするミサの姿に考えさせられたりして。そうだね~、つらいことから逃げちゃいけないよね~。
ミュージカルとはいえ、歌のプロやダンスのプロが出ている訳ではないという身近な感じがこのお芝居の良さだと思うけど、時折、声が通らなくて、聞き取りづらいことがあったのが残念かな。
それと、3時間半はやはりちょっと長いかも。
いつもだったら、ここで食事したり、お茶したりして帰るのだけど、この日ばかりは、私が前日風邪をひいたこともあり、終わった時間が10時40分だったこともあって、そのまま解散。
Sちゃんとは逆方向なので、ゆっくりお話もできずに帰ることになってしまったことも、残念なことのうちの一つかな。
絵画展とお芝居のアートな1日は、こうして無事終了したのでした。
雨さえなければもっと良かったぜ(ーー;)

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7月 10, 2005 演劇 | | コメント (0) | トラックバック (1)