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2009/06/28

花のれん / 山崎 豊子・著

きっかけは韓国ドラマ

テレビドラマ韓国版「白い巨塔」を見て、骨太な原作を書いた山崎豊子が気になりました。
でも、「白い巨塔」は、長編で最後まで読みきる自信が無かったので、まず、この一冊読みきりの「花のれん」を読んでみました。


寄席を繁盛させることに一生を捧げた女性

お話は、落語と漫才の小屋作りに一生を捧げた女性の話です。
時代は大正の終わり、船場の呉服屋に嫁いだ多加がその主人公です。
呉服屋に嫁いだはずが、夫である跡取り息子は、何より寄席通いに明け暮れ、多加はそんな夫に三行半を下すどころか、彼の寄せ好きを尊重して、呉服屋をたたみ、寄席を作ってしまいます。
内助の功で、その寄席小屋もなんとか軌道に乗りかかった頃、夫は愛人の家で腹上死してしまう。
そんな悲しみに暮れる間もなく、多加は寄席の切り盛りに一生を捧げていくのです。


正に、一生を仕事のために生きた女性の話です。
吉本興業を設立した方がモデルになっているのでは・・・と言われているそうですが、完全なフィクションだそうです。


ビジネスチャンスは日常の中に

日々の小さなことから、何もかも、常に仕事のことを考えて暮らしている女性です。
例えば、お風呂に入るにしても、何時にどこの銭湯に行けば、誰と会えて、その人の背中を流し続ければ、きっと仕事の話もいい方向に進められるとか、どこの公衆トイレで待ち合わせていてれば、落語の超大物師匠に会えて、自分のところの寄席で話してもらえるよう交渉ができるとか・・・。


なるほど、人生を仕事に捧げるとは、そういうことなんですね。
常に、どうすれば仕事がいい方向に向くか考える、常に、観客は、自分たちに何を期待しているのか考える。
それって、理論的にはとても理解できるし、その通りだろうと思います。
人が5時間仕事しているところを、プライベートも潰して10時間働けば、成果が上がるのは当然でしょう。


「滅私奉公」それが成功のワケだけど・・・

しかし、この「花のれん」を読みながら、私はそこまで、仕事にのめり込むことができるだろうかと考えたんです。
好きな人が大きく手を広げて待っているのに、そこに飛び込むことも無く、その人が亡くなってから、その存在の大きさに気付いて愕然とする・・・。
そんな人生、私には無理だと思いました。


もちろん仕事もしたいし、自分好きなことだけにのめり込むプライベートも欲しい。
多加にはそんな余裕がなかったのでしょうが、その壮絶な人生を読み、誰も手にできない成功を手に入れたのは、よく分かったのですが、私自身は多加という人を尊敬して、モデルケースにするようなことはできないと思いました。

特に女性の方に、生き方を考えるビジネス書としてオススメする本です。

6月 28, 2009 読書 |

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