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2008/08/31

ブレイブ・ワン(二回目)

★母がジョディ・フォスターのファンなので、DVDを借りて見ました。
  私は、劇場公開時に見ていたので2回目です。
★簡単に説明すると、結婚寸前のジョディ・フォスターがその婚約者を地元のチンピラに撲殺され、自分も死に掛けたことで、復讐の鬼になる話です。

★そこで彼女が手にしたのは銃だったということで、どうにも銃社会肯定映画のように私には思えて、前回も、今回もどうにも納得いかなかったのでした。

★母的には大満足だったそうだけど・・・。
★そんなワケで、見る人によって結末の見方はそれぞれ思うところがある映画なのです。

★私は、今回、ジョディ・フォスターの演技をじっくり観察しました。
  いや~、このレベルの演技はじっくり観察して味わうのが一番です。

★このブレイブ ワンの演技の肝は、“衣装と表情”にあります。
★結婚目前、婚約中のエリカ(ジョディ・フォスター)は、柔らかい色の服を着て、頬を赤らめ、恋人とラブラブの女性的な姿で登場します。

★そのエリカが恋人を失うことで、彼女の服からも表情からも色を失っていきます。
  ブロンドの髪とブルーの目だけが印象的で、頬は落ち窪み、肌は青ざめ、感情をなくし、服は黒づくめ。
 この丁寧な気遣いは、監督と衣装さんとジョディ・フォスターのものと思われますが、当たり前のことが、当たり前にできています。

★誰でも、日常生活で、その時の気分に合わせて服装も変化しています。
 元気に見せたいときは明るい色を着たり、柄物を着たり。
 黒を着るのは、気分が沈んでいるだけでなく、その存在を隠したいという心情の表れに違いないと思うのです。
 その彼女の心の中を推し量るのに、衣装がとても有効に使われています。

★復讐の鬼となった彼女の元へ、彼女に感情を取り戻す役割を果たすのが、テレンス・ハワード演じる捜査官なのです。
 彼が、彼女の心情を突く言葉を掛けるたび、エリカの張り詰めていた空気が壊れて、思わず表情に切ない思いが出てしまうのです。
 このねぇ、合間合間に見せるエリカの表情に注目です。
 いや~、すごいですわ。

★彼女の迫力に負けていないテレンス・ハワードも凄く良いですが、恋人を失い、その暗闇から抜け出せないエリカの気持ちは全て表情に出ています。
 言葉に表さなくても、伝わる心情。
 一級品の演技、ここにありです。

★ラストが納得いかないことは先程も言いましたが、復讐をすることで、エリカに心の平安は訪れるのか…。
きっと、そうではないはず。
それならば、復讐とは意味が無いことなのではないか…と思うのです。
銃を持って制裁を加えることが、『ブレイブ・ワン(勇気ある者)』の行為なら、自分の衝動を抑えることも『勇気ある行動』だと思います。

8月 31, 2008 映画-ハ行(アメリカ) |

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