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2007/11/08

グッド・シェパード

かなり見ごたえのある映画で、ガッツリ見入ってしまいました。

ロバート・デ・ニーロ監督、マット・デイモン主演作です。
政府の諜報機関からCIAができるまでをエドワードという男の生き様を通して描かれています。

Good_shepherd1

エドワード(マット・デイモン)は、他人だけでなく、家族や自分をも欺いて暮らしています。
それは、彼がCIAという諜報機関のエージェントだからかもしれませんが、そもそもCIAのエージェントになったのも、彼にそういう生活ができるという素質があったからに違いありません。

彼がそのように周りを欺いて生活するようになったのは、彼は父が拳銃自殺をしたことを目撃してしまったことに深く起因しているように感じました。
幼少期に目にしたその衝撃的な事件以来、彼は
「父のようにはならない」
と、強く生き抜くことを目指していたに違いありません。
その為、誰よりも優秀で、几帳面であり、意思の強い人間であると同時に、どこか人を寄せ付けないような雰囲気もあり、用心深い印象もある。
「他人をだましてはいけないよ。
一人ぼっちになってしまうから」
と、最後に父がエドワードに残した言葉は、いつまでの彼の頭の中に残っていたにも関わらず、結局、国のために他人を欺く諜報活動に身を置いてしまうのは皮肉な話です。

Good_shepherd2

全てがウソで固められたようなエドワードですが、彼の中で唯一の真実は、学生時代の恋人ローラと息子ジュニアだったような気がします。
障害を抱えながらも、強く、自由で、素直に生きているローラに対し、裕福な家に育ちながらも常に理論や知識で他人を寄せ付けようとしないエドワードは自分に無い魅力を感じたし、唯一彼を純粋に敬い愛するジュニアは、何としてでも守らないといけないと感じていたに違いないのです。

結局、ローラも息子も彼らに対する愛が強いからこそ、彼から遠のいていきます。
そして彼は一人ぼっちになり、父と同じ人生・・・
「国に尽くすために生きている」
それこそが、まさにCIAになるために国が望んだ男だったのです。

他国を欺き、国が戦闘状態にないと存在意義のないCIAは、ロシアを敵国に仕立て冷戦を誘発していきます。
ロシアは強国ではないと知っていたのにも関わらず・・・。
それは、イラクを敵国と仕立て、石油のために戦争している現在の姿とあまり変わりがありません。

CIAとその職員達は戦争をも導くことができる力から自分達を神(TheGoodShepherd)と勘違いしているけれど、隣国を欺いてばかりいると、いつかアメリカも孤立してしまう。
いや、既にそうなっているかもしれない。

いろいろと考えさせられる映画でした。

Good_shepherd3

マット・デイモンもアンジェリーナ・ジョリーも悪くなかったと思うのですが、あまり月日を感じさせないのが気になりました。
20年経っても、肌にハリがあってツヤツヤしているってのは、どうにも・・・(ーー;)
「そんな大きな息子はいないだろう」
なんて、ツッコミたくなりますし・・・。
もしも、デ・ニーロがこのマット・デイモンの立場だったら、肉体的にも、メイク的にもいろいろと工夫して長い月日を感じさせる演技をしただろうなぁ・・と思うから、余計気になっちゃうんですよね・・・。

まぁ、まぁ、あまり小さいことは気にせずに見れば、見ごたえのあるいい映画だと思います。

グッド・シェパード 公式サイト
(公式サイトにある佐藤優氏のコメントが『グッド・シェパード』を深く理解する参考になります)

11月 8, 2007 映画-カ行(アメリカ) |

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