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2007/11/11

ブレイブワン

なんだか、ちょっとしんどい映画でした。

Brave_one1

結婚直前のエリカ(ジョディ・フォスター)はある日、婚約者と犬の散歩中にチンピラに襲われてしまう。
目が覚めたときは3週間後で、婚約者は他界し、葬式も済んだ後だった。
それ以来、街の犯罪者たちに異常な程の恐怖心を持つようになったエリカは、銃を持ち、犯罪者たちに制裁を加えるようになるのです。

もしも、エリカと同じような(婚約者を殺された)立場だったとして、銃を持ちますか?
と聞かれたら、絶対にNoでしょう。

それに、“この人死んでしまえばいいのに”と思うことはあっても、
“こんな奴は殺してしまえ”と思うことはないので、
あまり共感もできません。

Brave_one2

では、エリカはなぜ銃を持ったのでしょう。
それは、単純に“怖かった”からです。
後ろから歩いてくる人がいれば、「襲われるかも…」と思い、
遅々として進まない警察の捜査と、冷たい対応に、警察は頼りにならないと思ってしまった。
近所で買うことができるのなら、自分の身を守るために買ってしまえ。
そこまでは、当然なのかもしれない。

Brave_one3

エリカの気持ちは理解できるのですよ。
両親兄弟も無く、もしかして、一生一人かもと思ったところへできた温もりと新しいファミリー。
いろんなことを夢見たはず。
それが、一瞬にして泡のように消えてしまったら、もう死んでもいいと思うに違いない。
でも、そのまま死んでも死にきれない。
彼の死が報われない。

Brave_one4

だからと言って、日常に起きている犯罪に対しそれと同等の制裁を加えて、「勇気ある(brave)」と言われてもねぇ。
なんだかあまりにも考え方が短絡的で、乱暴な気がします。

たしか、映画の中で、刑事役であるテレンス・ハワードも言っていたと思いますが、
「世の中、つらい思いをしているのは君(エリカ)だけではない。
みんな何かを抱えて生きている」
そう、つらいからといって、みんなが銃を持つようになったら、西部劇みたいな世の中になっちゃうもんね。
なので、私も刑事の言葉に同意見ですが、そんなことでは抑えられない、理屈を超えたところへエリカは行ってしまったのです。

Brave_one5

だからこそ、エリカは
「もう元には戻れない」
と言うのです。

もしかして、「勇気ある行動」とは、
銃社会のアメリカで、
“銃を持たず、復讐も、制裁も無く、誰も傷つけずに暮らすこと”
なのではないかと、考えさせられます。

Brave_one6

主人公・エリカはジョディ・フォスターが演じています。
今回は、とても背中のショットが多かったように思いました。
いや~、一流の俳優ってのは、背中の演技も完璧ですよ。

最初は、“結婚を間近に控えラブラブだった幸せな女性の背中”
だったのが、少しずつ変化し、ラストには、
“何かを成し遂げた人間の背中”
になっています。

悪事がバレそうになったときの、蒼白した表情も注目です。
こういううまい女優さんには、もっとたくさん映画に出て欲しいですね。

ブレイブ ワン 公式サイト

11月 11, 2007 映画-ハ行(アメリカ) |

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