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2007/08/19

フリーダム・ライターズ

横浜に住んでいる私が、この映画を見るために朝9時30分に有楽町駅にいました。
恥ずかしいぐらい朝が苦手で、朝一の仕事なんて露骨に嫌な顔をするような私がです。
しかし、その甲斐があるどころか、この映画を見れたことに感謝したいぐらい良い映画でした。

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舞台は、ロス郊外のスラム街にある高校の203教室。
そこは、新米教師のエリン・グルーウェルが国語を教える教室です。
生徒たちは荒れ放題で、黒人・ヒスパニック・白人・アジア系の生徒たちが人種間で対立を起こし、彼らはそれを戦争と言っているような環境です。
エリンは、「その実情を教育の現場で変えていかなければ・・・」という熱意を持って教壇に立つのですが、その熱意も生徒にはなかなか届かないのです・・・。
原作本も出ている実話を元にした映画です。

いや~、なんて言っていいんだろう。
本当にすごく感動したのです。
教室の中は隅から隅まで不良なんですよ。
不良って言っても日本のヤンキーの比ではなく(最近はかなり近づいているのかもしれないけれど・・・)、銃を持ち込んでいる人もいるし、ドラッグディーラーもいるし、ホームレスもいる。
そんな彼らの可能性を信じて、エリンは一人ずつに話しかけ、必要な本を自費で与え、そのためには副職(バイト)も厭わないのです。
その結果、生徒たちは少しずつエリンに対し心を開き、勉強することに意欲的になり始めるのです。


私、アメリカの人種問題ってある程度解決したのかと思っていたんですよ。
もちろん、だから黒人の人たちが普通に生活しているとは思っていないし、進学するのだって大変だって知ってる。
でも、貧困層では黒人とヒスパニックとアジアンと白人が常に対立して戦争のような状態にあるなんて知らなかったんですよね。
それは、私が物事を知らない日本人だからというだけではなく、アメリカの中流以上の白人たちにも伝わっていないという現状があって、あまり表に出ていない。
誰もそこに目を向けようとせず、逆に目を伏せて、臭いものには蓋をしようとしてね。

Freedom_writers2


教師であるエリンも実情を知らなかった一人です。
それを生徒たちから教わりながら、なんとか、自分の教室内に起きている人種対立だけでも変えていこう、そう考えるのです。
時には涙を流しながら生徒と対立し、話し合い、本を読ませ、文章を書かせるのです。
これは、教える技術ではなく、情熱なのですよ。
情熱があるからできるのです。
情熱って人を変えるんですね。
生徒たちの心が変わるんです。
その情熱が観ているこちらにも伝わって、えらく感動しますよ。

いや~、私、この映画を見ながら、まず、自分の周りにある恵まれた環境に感謝しました。
本が欲しかったら働けばいいし、働ける環境もあるのですから。
読みたくても新しいを本を読むことができない高校生がアメリカに大勢いるなんて思いもしなかったのです。

そして、アメリカはアフリカやら中東やらへ行って「民主主義にしてやるから資源ちょうだい」なんて言いながら内政干渉している暇があったら、自分の国の人種対立をどうにかした方がいいんじゃないかと真剣に思いました。

実際にエリンの教室から卒業した生徒たちの中で、「家族の中で始めて大学に合格した人」が多く出た上に、そのうちの多くが「大学を卒業してから教師を目指した人」だったそうです。
私、「影響を受けた教師」っていないんですよ。
自分のことは自分でやっていたし、「先生も所詮人間」って思っていたかわいくない生徒だったんで。
このエリンに出会えた生徒たちが本当に羨ましくなりました。

エリンを演じたヒラリー・スワンクの演技も完璧。
この人は、本当に末恐ろしい女優です。
今後も何回かアカデミー賞取るでしょう。
この映画で取ってもおかしくない演技しています。
彼女の演技にも注目です。

フリーダム・ライダース 公式サイト

8月 19, 2007 映画-ハ行(アメリカ) |

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