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2006/06/24

電話で抱きしめて

メグ・ライアンが好きな訳ではなく(^^;)、どちらかと言えば苦手で、それでも、この映画をNHK衛星第1でやっていたので、録画して見てみた。
公開当時に、見に行こうと思っていたような気がするけれど、なぜ行かなかったのか、覚えてない・・・(ーー;)
メグは苦手でも、ダイアン・キートンはすごく好きで、それがこの映画を見ようと思うきっかけになった。

Hanging_up1

<ストーリー>
ニクソン元大統領の記念館を作る仕事をしているイヴ(メグ・ライアン)と、雑誌編集長のジョージア(ダイアン・キートン)、昼メロ女優のマディ(リサ・クードロー)は仲良し三人姉妹。
あるとき、時々記憶が飛ぶ父(ウォルター・マッソー)を検査入院させることになった。
一番仕事に余裕があると思われるイヴが入院の手続きと身の回りの世話をすることに。
しかし、思った以上に忙しい仕事と、彼女に協力的ではあるが、電話で言いたい放題の姉妹たちにイラつき気味でもあった。
その上、父は入院を嫌がった上に、ワガママを言い、その父とあまり良い関係を築けない夫がイヴにあまり良い顔をしないだけでなく、出張で遠く離れたところにいることがイヴのイラつきに拍車をかけて、彼女はぶちギレてしまう。
そして、彼女はあるとき、すべての電話を電話線から外してしまうのだが・・・。

「電話で縮まる距離と、遠くなる距離」

電話とは、すごく便利なもので、遠く離れた家族とまるで隣にいるように話をすることができる。
その上、最近は携帯電話が発達し、連絡が取れない・・なんてことが随分少なくなった。
そんな現代の電話社会での家族のあり方を描いているのが、この作品。

電話網が発達したことで、遠く離れた家族同士の距離も縮まったように思えるけれど、顔が見えない分、お互いに言いたい放題になり、その本心は会わないと伝わらないんじゃないか・・。
確かにねぇ~。
そうかもねぇ~。
と思いながら見ていた。
3人姉妹ってのも、なんだかとっても羨ましかったし。
自分の私生活で起こったことを、兄弟に相談するってことが、まず考えられないからね。
愚痴はいつも姉妹に聞いてもらうってのも、いいかもねぇと思った。

脚本は、何度もメグ・ライアンとコンビを組んでラブ・コメディを作ってきたノーラ・エフロンとその妹・デリアが担当。
そうか、だから姉妹の関係が上手く書けるのね。
その脚本にあるイヴのセリフの中で面白いのがあった。
「ジョージアはスーパーカーで、私(イヴ)と、マディは日本車なの。
私たちは、安くて、燃費も良くて、安全ですごく乗りやすいの。
でも、私たちが全力疾走したところで、所詮ジョージアに抜かれてしまうのよね。
それも、とても追いつけないようなスピードで。
それでも、賢い人なら、絶対に日本車を選ぶはずよ」
これは、いつも華やかな生活を送るジョージアに対するイヴとマディの妬みを表しているのね。
ちょっと話はそれるけど、そのセリフが、現在開催されているワールドカップの日本人選手にも当てはまるような気がして、笑ってしまった。
高速道路で、外車にきれ~いに抜かれる経験( ̄□ ̄;)もしているしね。

まぁ、そんな風に、いつも妬んだり、ケンカしあっている姉妹だけど、父が病気になったことがきっかけで、実際に会って、本音を語り合ううちに幼い頃の仲の良さが戻ってくる。
いつもバカなことばかりして、子どもたちを悩ませ続けた父が最後に子どもたちに送った機会だったのかのように。
そのニュアンスが気に入ったなぁ。

でも、残念だったのは、ダイアン・キートンの演じたジョージアね。
彼女自身が監督したから、そこは見せ場を少なくしたのかもしれないけれど、あまりにも傲慢で鼻持ちならない性格が一切好感を持てないし、ちょっと単純だなって感じちゃったのね。
忙しいから、ついつい親の世話を妹に任せちゃうことって当然あると思う。
金持ちなんだからさぁ、人を雇うことだってできたはずで、忙しいこと以外にもお父さんを世話したくない理由でもあったら、もっと共感を持てたのに、最初から最後まで薄っぺらい人物像で終わってしまったのが、ちょっと残念。

この映画の原題は、“hanging up”で「電話を切る」の意味。
電話にイライラするときは、思い切って電話を切ってみよう!
そんなセリフが聞こえてきそうなタイトル。
コメディとして軽く見るにはいいし、姉妹がいる人は、姉妹に会いたくなるでしょう。
でも、もうちょっと心理的に踏み込んだ内容だったら良かったなぁと思ってしまった一本。

電話で抱きしめて 公式サイト

6月 24, 2006 映画-タ行(アメリカ) |

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