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2006/06/25

インサイド・マン

デンゼル・ワシントン×クライブ・オーウェン×ジョディ・フォスター×スパイク・リーと聞けば、見ないわけにはいかない。
つまらなくてもいい。
そんな思いで映画館に見に行ってきた。

Inside_man1

<STORY> ニューヨークのウォール街とブロードウェイの交差点近くにあるマンハッタン信託銀行に銀行強盗が立てこもった。 従業員20名、そのとき銀行にいた30名の客合計50名の人質と共に。 ペンキ屋を装った犯人グループは、リーダーのダルトン(クライブ・オーウェン)の他3人。 その銀行に送られた人質交渉人は、腕利きの交渉人がバカンス中だったことから、NY市警でうだつのあがらない刑事キース・フレイジャー(デンゼル・ワシントン)にその役がまわってきた。 フレイジャーは、数日前におとり捜査でちょうどミスを犯したばかりで、名誉挽回にはちょうどいい事件だった。 当然、マンハッタン信託銀行の取締役であるアーサー・ケイス(クリストファー・プラマー)の耳にもその一報が入るが、血相を変えたケイスは、NYで最も秘密を守る腕利きの弁護士・マデリーン・ホワイト(ジョディ・フォスター)を呼び、事態の収束を依頼する。 そして、各々の願いが銀行を中心に交錯する。 強盗のダルトンは、人質と共にジャンボジェットでの高飛びを、フレイジャーは名誉挽回と昇進を、ケイスは穏便な収束を、マデリーンは依頼人・ケイスの名誉を守ること・・。 しかし、事態は彼らが思うようには進まなかった・・・。

「息詰まる心理戦から浮かび上がる大罪と微罪と小さな幸福」

Inside_man2一見、何てことない銀行強盗の話だけれど、この映画の面白さは、その強盗をする過程ではなく、登場人物全ての“思惑と交渉と結果”にある。

銀行強盗を描いた映画は、たくさんあるけれど、こんなに落ち着いた強盗団もナカナカいないし、山積みの金に一切興味を示さない人たちもナカナカいない。
そこで、不思議になる。
彼らは一体、何を目指しているんだ?
そこがねぇ、非常にドキドキしながら見るんだよね。

彼らは何者だ?

そう疑惑を抱き始めた頃、ジョディ・フォスターの登場で、取締役の暗い過去が明らかになったとき、今まで 加害者:強盗団⇔被害者:銀行 と思っていた関係が、そう単純ではないことを知る。

で、彼らは何者なのさ?
それは、今でもなぞ (^^;)
ただ、取締役の暗い過去を知っていて、彼の大罪を暴くために巧妙に警察を操り、その地位を失墜させるために登場してきた謎のグループだ。
彼らの罪もほとんどない。
人質に死亡者も無く、銀行の損害もない。
ただ数日銀行を占拠して、取締役の微々たる財産をいただいただけの彼らの罪はかわいいもんだわ。
それに、彼らに対して、なんだかヒーロー的感覚すら持ってしまうんだから不思議ね。

Inside_man3

Inside_man4小さな幸福を貰ったのは、フレイジャー。
彼が、最初に求めていたものが全て手に入ったんだからね。
その“小さい”も相当デカイよ。
金額にするとね(^-^)
あんなもので、指輪を作ったらとんでもないことになるよ(笑)

一番バカを見たのはマデリーン。
彼女が必死になって作り上げてきた地位がガラガラと音を立てて崩れ落ちたに違いない。
まぁ、あの逞しさがあったら、すぐに起き上がってきそうだけどね。
金髪白人金持ち女=嫌な女 というのが、なんともスパイクらしくていいね。
鼻持ちなら無いイヤミ女というイメージが全く無いジョディが、ここまでどっぷり嫌な女をやるんだから、彼女の演技力とは本当に恐ろしい。
クライブ・オーウェンとの対峙、市長との駆け引き、依頼人である取締役への態度など、その都度、微妙に表情を変えてくる彼女の演技の見所も多い。

Inside_man5監督をしたスパイク・リーは、911以降、そのスケールが大きくなっているけれど、常にアメリカに対し批判的な姿勢を持っていることに違いは無い。
この映画で言えば、第二次大戦当時の話をほじくり返し、さらに現在NYで起きている人種問題を丁寧に織り込んでいくところにスパイクテイストがある。
911の事件から数年経ったNY。
アラブ人はその風貌だけで人種差別を受ける。
その姿を冷静にとらえることで、悪はアラブ人のように見えて、実際の悪は差別をしている市民じゃないか・・と静かに問いかける。
さらに、第二次大戦で取締役がしたように、911を利用して荒稼ぎする人が生まれてくる。
そこに描かれる奥は、なかなか深い。

あのくせ者俳優・ウィレム・デフォーすら普通の人に見えてしまう(ーー;)キャスティング、スパイクの社会派的視線が生きている演出、最後まで結末が分からない巧妙な脚本・・・等々。
スクリーンに描かれる全ての事柄を見逃さずに見て欲しい一本。

インサイド・マン 公式サイト

6月 25, 2006 映画-ア行(アメリカ) |

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 デンゼル・ワシントン、クライブ・オーウェン、そしてジョディ・フォスター!演技派 続きを読む

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その時、犯人は人質全員を共犯者にした。 ■監督 スパイク・リー■脚本 ラッセル・シェウィルス■キャスト デンゼル・ワシントン、クライブ・オーウェン、ジョディ・フォスター、ウィレム・デフォー、クリストファー・プラマー□オフィシャルサイト  『インサイド・マン』 白昼のマンハッタン信託銀行で強盗事件が発生。 頭脳明晰な犯人グループのリーダー・ダルトン(クライブ・オーウ... 続きを読む

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コメント

toe様、こんばんは!
TBを頂きまして、どうも有難うございます☆
先日、こちらからTBさせて頂きました時、コメントさせて頂こうと思っていたのですが、何故かエラー表示が出て受け付けて貰えなかったんです(涙)
今日は大丈夫だと良いのですが…?

投稿: ナツ | 2006/06/28 21:09:06

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