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2006/01/09

アメリカン・スプレンダー

2003年のアメリカ映画。
日本で公開されたのは、2004年。
観たかったんだけどね~、残念ながら見逃しちゃって。american_splendor1
WOWOWで昨年放送されたのを録画して鑑賞。
シンデレラマン』のトレーナーを演じたポール・ジアマッティ主演の作品。
冴えない男が送る輝かしい(=splendor)??日常はなかなか楽しかったな☆

<STORY>
アメリカの田舎町に住む中年男、ハービー・ピーカー(ポール・ジアマッティ)の仕事は、病院のカルテを管理する書類係。
彼はバツ2の独身であり、週末は家で読書とレコード鑑賞をするだけの冴えない男。
そこで、彼は冴えない日常をアメコミにすることを思いつき、友人のアメコミ作家ロバート・クラムに原作を持ち込むと、その案を気に入ったロバートは、さっそく漫画化。
主役はもちろん、ハービー本人。
それが、ハービーのリアルストーリー漫画『アメリカン・スプレンダー』の誕生だった。
ハービー原作、ロバート作画のその漫画は思った以上にヒットする。
その時には既に、昼間の仕事が心の支えになっていたハービーは、そのまま病院勤務を続け、彼の周りの人々を登場人物に原作を書き続けた。
漫画制作が軌道に乗ったある日、彼の元に読者の一人であるジョイス(ホープ・デイヴィス)から電話がかかってくる。
american_splendor2それは、バックナンバーを今すぐ手に入れたいという依頼の電話だったのだが、世間話で意気投合し、そのまま結婚へ。
ジョイスも『アメリカン・スプレンダー』の新たな登場人物となり、漫画はますます人気があがり、テレビ出演まで果たすのだが・・。

これは、なかなか面白い映画なのですよ。
まず、構成が面白いんだよね。
『アメリカン・スプレンダー』というアメコミ雑誌も、ハービー・パーカーも実在している。
自分の冴えない日常を漫画にして笑ってるハービーが映画にまでなっちゃった。
そんな感じの映画なのね。
で、さらに面白いのが、映画の最中にご本人のハービーが現在の姿として登場するの。
ポール・ジアマッティは、現在に至るまでのハービー。
原作が漫画という雰囲気そのままに、たまに吹き出しがでたり、漫画のハービーが出てきたりもする。
それがまた、決して難解な感じではなく、ザラザラした紙でできたアメコミを読んでいるような気軽な雰囲気で物語が進行するんだよね。
だからね、ちょっとクスクス笑ったりしながら、「オイオイ」なんて突っ込みを入れながら楽しめるの。

american_splendor3
しかし、人生楽しいことばかりではなく、つらいこともやっぱりあるわけで、後半、ハービーが病気にかかってしまうの。
が、彼は、その病気すら闘病記という漫画を描くことで乗り越えちゃう。
それはね、「客観的に病気を見つめることができる」という奥さんの提案から生まれたものなんだけどね。
おぉ~、それは一理あるかも・・。
と思い、「今後の人生の参考にしようかな」と思わせるエピソードだったな。

ただね、このハービーと奥さんのジョイスの人間性にあまり惹かれないんだよね(^^;)
もう、激しくだらしなくてさぁ、私もあまり人のこと言えないけど、あんな家には住めないっていうぐらい汚い部屋に住んでるのね。
全体的に、ちょっとジメッとした雰囲気だし。

american_splendor4まぁ、彼の言ってることは、かなり風刺が効いているというか、皮肉っぽくて、また、それが的を得ていて面白いので、そのだらしなさは影に隠れちゃうけどね。

そこでね、この漫画のタイトル、「アメリカン・スプレンダー」が生きてくるの。
“スプレンダー(SPLENDOR)”とは輝かしいといった感じの意味なんだけど、冴えなくて、だらしなくて、汚いアパートに住んでる男が主役の物語のタイトルが、“アメリカの輝き”なんだから、かなり皮肉こもってるよね。
そのねぇ皮肉ってのが、ハービーのキャラそのままなんだよねぇ。
うーーーん。うま~い。とうなってしまうタイトルなのだ。

ポール・ジアマッティはね~、さすがなんだよねぇ。
最初はね、ハービーとポールは明らかに違う人物なの。

それがね、ラスト近くなるにつれ、「あれ?こっちはハービーだよねぇ・・」なんて思い始めるの。
ポールがハービーにどんどん似てくるのよ。
本当だよ。
もしかして、私の目が悪いのかも知れないけどね。
いや~、しかし、ハービーのだらしなさとか、病院勤務の退屈さとかをリアルに感じたなぁ。
ポール・ジアマッティ。
今後も、注目し続けるわ。

そして、もう一つの驚きがブスキャラに挑戦のホープ・デイヴィス。
『アバウト・シュミット』の彼女もちょっと冴えない感じだったけど、いつもの色気はどこに行ったんだ?
なんて考えちゃうぐらい、いつもと違う。
気難しくて、不思議ちゃんなジョイスがリアルで良かったなぁ。


全体的に、軽く見れる映画ではあるけれど、それなりにちゃんとメッセージを持った映画でもあるのね。
もしかして、“冴えない生活”や“冴えない自分”に満足しちゃって、ただなんとなく日々を送っていないだろうか・・。
興味を持ったことはとりあえずやってみる。
その心がけさえあれば、冴えない生活も輝かしい生活に変わる。
冴えない男・ハービーの日常を通して、そんなことを考えちゃう映画なの。
“冴えない男・ハービー・パーカー”の輝かしい日常に興味がある人は是非観て欲しい一本。

そうでない人も、映画の構成自体が面白いので、楽しめると思うなぁ。

アメリカン・スプレンダー 公式サイト

アメリカン・スプレンダー WOWOWサイト

WOWOW

1月 9, 2006 映画-ア行(アメリカ) |

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